ママ留学記@ハーバードビジネススクール

2歳の息子を連れ、主人と2人揃ってハーバードビジネススクールに留学している一家の記録。日々の生活の様子に加え、MBA受験の経験談や、「ワーキングマザーとしての成功」に関する考察を共有したいと思います。

デザイン思考でキャリアを考える

前回のブログから1週間以上が経ってしまいました・・・!
昨日、TOM(Technology and Operation Management)のクラスの中間テストが無事終わり、やっとほっとした気分。「中間テスト」という大学以来(すでに5年も前・・・!!)のイベントに対し、なんだか懐かしいやら、不思議な気持ちになりながら、とにかくTo doが一つ減って嬉しいです。

 

今日は先週終えたDesign Thinking For Your Career (DTYC)というセッションについて。

Career & Professional Developmentと呼ばれるキャリア相談や就職アドバイスなどをしてくれる部門による全3回のこのセッション。「今後のキャリアで何がしたいのかまだはっきりしていない」という学生向けに、「デザイン思考でキャリアを考えてみよう!」という趣旨で開催されました。やりたいことを明確にするのではなく、何をしたいのかを探す「プロセス」を学ぶというのがこのセッションの目的とのことで、ふわっとした内容で意味あるのかなぁと疑いの気持ちを持ちつつ、3回とも出てみることにしました。

 

第1回:Quality over Quantity

第1回はセッションの説明があった後、1つ目のワークがありました。
お題は「30つの円を使って、1分間でとにかくたくさん絵を描いてください」というもの。円を使って、時計、りんご、にこちゃんマークなど色々描いていきます。

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30 Circle Exercise: 始めの方は円一つで何を描けるか考え、段々組み合わせて描いてみようと思考が変わっていきました


これがどうキャリアに関係するのか。メッセージは非常にシンプルだけどパワフルでした。

①「キャリアを考える上では、とにかくquality over quantity (質より量)が大事」
円にとにかく汚くてもいいから色々な絵を描いたのと同じように、キャリア上も完璧な答えをいきなりじっくり考えるよりも、とにかく色々なオプションを考えて、それをどんどん試してみることが大事というメッセージ。とにかく色々考えてから行動に移しがちな私なので、これは努力する必要あり。

②「ルールは自分が勝手に作り出していることが多い。ルールなんて存在しない!」
円を使って絵を描いてと言われると、複数の円を使ってはいけないのではないかと勝手に思い込み、1つの円を使って絵を描きがちだが、1つの円を使ってくださいとは一度も言われていないしそんなルールなんてなかったのと同様に、キャリアにおいても、何か制限をかけているならばそれは自分で勝手に作り出している可能性が高く、そんなものは無視してもっと幅広く物事を考えてみよう!というメッセージ。

第2回:自分の"energize"するものを見つけよう

第2回目に向けて、3つの課題が出されていました。①1日の中で自分がどういったシチュエーションでわくわくするかを記録する、②Work/Lifeの2つの面で自分にとって何が重要なのかを洗い出す、③Health/Work/Play/Loveの4つの側面で今の満足度を記録するというもの。

セッションの中では、「マインドマップを描く」というワークをしました。上記の課題の中から、自分にとって大事なことを中心に置き、そこからそれに関係する言葉をひたすら書き出し、最後にその派生した言葉をいくつか選び、の言葉から考えうる架空の仕事を描いてみる」というもの。

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マインドマップと架空の仕事

ここでのメッセージも非常にシンプル。

①自分にとって大切な価値観は何かを考える
これは仕事上だけではなく、家族、友達、趣味など多面的に捉えて自分にとって何が大切かを明確にしましょうということ。それを踏まえて、「仕事」ではなく「人生」を設計しましょうという意味合いなのかなと私は感じました。

②どんなことだってキャリアになりうる
私は、「ビーチ」「非日常」「リラックス」「健康」「本当に大切なこと」というものすごくランダムなワードから、「ビジネスパーソン向けに、ビーチでメディテーション・コーチングを組み合わせて人生にとって何が大事なのかを考えることを助けるサービスを提供する」という架空の仕事を描きました。数分で考え付いたものだけど、こんなことでもビジネス・キャリアになりうるから、視野を広げて考えてみましょうというメッセージだったのかと思います。

第3回:Seek help and take an action!

最終回に向けても課題が出されました。「今後5年間の人生プランを描く」というものでした。描くプランは3つ。1つ目は今一番ありえそうと思っているプラン。2つ目は、1つ目のプランが不可能になった場合の別プラン。3つ目はお金や時間に制限が全くなかった場合のドリームプラン。

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ドリームプラン

 

セッションでは3人1グループになり、共有したいプランを共有し、そのプランをより深めるための質問をしあうワークから開始。その後、大きな紙に「XXXを達成するためにどのような方法があるか?」と書き、各自その紙を壁に貼り付けた後、他の人の紙に各人の質問に対する答えを書く。そして最後に、様々な人からのアドバイスを元に、自分が短期間に取るアクションを1つ全体で共有するということをしました。

このセッションのメッセージもとても明確。

①周囲の人に助けを求めることで、自分一人でやるよりも可能性が広がる
8月のオリエンテーションでのReceprocity ringと同様に、他の人に助けを求めることでよりアイデアが広がったり、自分の取れる選択肢が増えたりとメリットがたくさんあるので、怖がらずに助けを求めましょうというメッセージ。

②とにかくアクションをとろう!!

まとめ

3回のセッションで得た学びは非常にシンプルで、「そんなの知ってるよ」と思う人も多かったのかもしれませんが、個人的には、結局はこのシンプルな考えが大事で、且つこのシンプルな考えを忘れてしまいがちなため意識的に持ち続けることが大事だということがわかり、非常によい学びとなりました。

何がしたいかを見つける道のりはまだまだ長いですが、完璧を求めず、気楽に、楽しんで、探していければいいのかなと思います。